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古代エジプトと猫

宗教の信仰対象だった!

現在は人間と猫の関係は飼い主とペットという関係が一般的な考えですが、古代エジプトで猫は宗教の信仰対象だったとされています。
大昔から人間と一緒に生活していたと考えられる証拠を、古代エジプトの遺産から紐解いてみましょう。

元々は家畜として活躍

古代エジプト文明の遺跡には当時の生活をうかがい知ることができる証拠が数多く残されています。
当時の生活を知ることができる壁画の中には猫が動物を捕まえている様子が描かれているものがあります。
この頃猫はネズミや蛇などの害獣を駆除するために家畜として飼育されていたとされており、当時はリビアヤマネコという土着猫が家畜として飼育されていたと言われています。
この頃は富裕層の間でライオンやヒヒなどの動物を飼い慣らせることが流行していたそうで、ヤマネコを家畜化することもその一つとして捉えられていたようです。

実際に人間と一緒に生活していたと証拠と思われる遺跡も発掘されており、現在のイエネコに近いヤマネコの先祖と思われる猫の骨がまとまって発見されました。
家畜として飼育されていたと思われる猫が、大切に埋葬された結果だと考えられています。

徐々に崇拝対象に

最初は家畜として扱われていた猫も、時代の流れと共に崇拝の対象へと変わってきました。
エジプト帝国が建設された頃に誕生したトーテミズムと呼ばれる崇拝主義によって様々な動物や昆虫までもが崇拝対象になったのです。
猫は太陽神ラーの象徴として扱われるようになり、紀元前1500年頃には神格化されるほど人々に崇拝されていました。

エジプトで猫の崇拝が全盛期を迎えたのはバステト神として崇拝対象になった頃です。
バステト神とはファラオの守護者や家の守護者として活躍するエジプトで昔から信仰されていた神様のことでした。
当初、バステト神はメスのライオンがイメージされていましたが、時代の流れと共に和らいだ印象になって猫へとイメージが変化してきました。

このようにバステト崇拝が活発に行われていたエジプトでしたが、時代の波により歴史に幕を閉じる時が訪れます。
ペルシア人の侵攻に伴いエジプト帝国から禁令が出され、バステト崇拝が終わったのです。

大事に扱われていた猫たち

宗教対象として崇拝されていた猫たちは当時の人々からとても大事に扱われていました。
特にバステト崇拝が行われていた時期は猫専用のお墓が用意されており、死亡した猫はここに埋葬されていました。
当時は猫をミイラ化して埋葬していたと考えられていますが、お墓から猫のミイラは発見されていないそうです。
その理由はミイラが泥棒に盗まれてしまった、ミイラから薬を作っていたなどの説が有力視されています。

他の地域では実際に猫のミイラも見つかっていることから、大昔から大事に扱われていたことは間違いないと推測できます。